「天赦日」「一粒万倍日」という言葉を、カレンダーや手帳で見かけることがあります。
どちらも暦注(れきちゅう)と呼ばれるものです。暦に添えて記される、日の吉凶や意味づけのことです。
この記事では、二つの決まり方と、2026年・2027年の日付を整理します。
天赦日とは
天赦日(てんしゃにち・てんしゃび)は、暦注のなかでも数が少ない日です。1年に5日から6日ほどしかありません。
「天が赦す」と書きます。もともとは、咎めを受けない日という意味あいで扱われてきました。新しいことを始める日取りの目安として使われています。
決まり方は季節と干支の組み合わせ
天赦日は、季節と日の干支の組み合わせで決まります。
| 季節 | 天赦日になる日の干支 |
|---|---|
| 春(立春〜立夏の前日) | 戊寅(つちのえとら) |
| 夏(立夏〜立秋の前日) | 甲午(きのえうま) |
| 秋(立秋〜立冬の前日) | 戊申(つちのえさる) |
| 冬(立冬〜立春の前日) | 甲子(きのえね) |
季節の区切りは、月ではなく二十四節気です。立春・立夏・立秋・立冬で切り替わります。
日の干支は60日で一巡します。そのため、条件がそろう日は年に数日だけになります。
一粒万倍日とは
一粒万倍日(いちりゅうまんばいび)は、一粒の種が万倍に実るという意味の名です。
天赦日と違って、日数は多くあります。当サイトの計算では2026年が64日、2027年が60日でした。月に5日前後ある勘定です。
決まり方は節月と十二支
一粒万倍日は、節月(せつげつ)と日の十二支の組み合わせで決まります。
節月とは、二十四節気で区切った月のことです。暦の1日ではなく、立春や啓蟄といった節気を境にします。
節月ごとに「この十二支の日」と決まっており、たとえば寅の月(立春から)は丑の日と午の日が一粒万倍日になります。
数が多いぶん、天赦日よりも身近に使われています。ただし始めたことが何倍にもなる、という保証ではありません。 日取りを決めるときの手がかりのひとつとして扱われてきたものです。
2026年の天赦日
2026年の天赦日は6日です。
- 3月5日(木)
- 5月4日(月)
- 5月20日(水)
- 7月19日(日)
- 10月1日(木)
- 12月16日(水)
2026年の残りの一粒万倍日
この記事を書いた2026年9月20日より後の一粒万倍日は17日あります。
- 9月:26日(土)
- 10月:1日(木)・11日(日)・14日(水)・23日(金)・26日(月)
- 11月:4日(水)・7日(土)・8日(日)・19日(木)・20日(金)
- 12月:1日(火)・2日(水)・15日(火)・16日(水)・27日(日)・28日(月)
2027年の天赦日
2027年の天赦日も6日です。
- 2月28日(日)
- 4月29日(木)
- 5月15日(土)
- 7月14日(水)
- 9月26日(日)
- 12月11日(土)
2027年の一粒万倍日は60日ありました。
二つが重なる日
天赦日と一粒万倍日が同じ日になることがあります。
2026年は4日です。3月5日(木)・7月19日(日)・10月1日(木)・12月16日(水)です。
2027年は3日です。7月14日(水)・9月26日(日)・12月11日(土)です。
年に3日から4日しかありません。日取りを気にするなら、このあたりが目を引く日になります。

暦注どうしが食い違う日もある
ここが暦の面白いところです。
2026年10月1日は、天赦日と一粒万倍日が重なる日です。ただ同じ日の六曜は仏滅です。
暦注は、それぞれ別の系統から来ています。六曜と天赦日は、決まり方がまったく違います。だから重なり方によっては、良い意味と控えめな意味が同じ日に並びます。
どちらかが間違っているわけではありません。 系統の違うものが同じ日に並んでいるだけです。
こういう日をどう読むかは、人によって変わります。整えて動き出す日と読むこともできますし、静かに支度をする日と読むこともできます。
流派で日付が変わることがある
もうひとつ、知っておくと混乱しない点があります。
一粒万倍日は流派によって日付が違います。 節月と十二支の対応表が、暦のつくり手によって少し変わるためです。
この記事の日付は、高島暦系の標準的な表にもとづいて計算しています。手元のカレンダーと1日ずれていても、どちらかが誤りとは言い切れません。
天赦日は条件がはっきりしているため、流派差は出にくくなっています。
この記事で参照したもの
- 高島易断本暦(暦注の定義と記載内容の確認)
- 当サイトの暦注計算プログラム(二十四節気は太陽黄経から算出)
- 2026年1月分について、市販カレンダーの暦注155項目と照合済み
まとめ
- 天赦日は季節と日の干支で決まる。年に5〜6日
- 春は戊寅、夏は甲午、秋は戊申、冬は甲子の日
- 一粒万倍日は節月と日の十二支で決まる。年に60日前後
- 2026年に二つが重なるのは3月5日・7月19日・10月1日・12月16日
- 2027年は7月14日・9月26日・12月11日
- 2026年10月1日は仏滅と重なる。暦注は系統が違うため食い違うことがある
- 一粒万倍日は流派で日付が変わる
日取りは、背中を押してくれる程度のものだと思っています。動く日を決めかねているときに、暦を見て決めてしまう。そういう使い方が気楽です。
日を決めて神社へ行くなら、作法もあわせてどうぞ。


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